第10回 こうちサステナ・カフェ
テーマ:高知に来たらいろいろあるにゃあ
話題提供者:岩内 史子さん
行川地区は、鏡川の上流に位置する自然豊かな地域です。その中の領家地域では、世帯がわずか5軒と少ない中、当番制で公民館活動や祭りの準備などをしているそうです。なかでも、特に道路沿いの草刈りは重要ですが、地域の公民館長が毎年変わるため、連絡先の情報収集に苦労するということでした。
また、岩内さんは「高知市立義務教育学校行川学園」のPTA会長も務めており、同時に複数の役職を担いながらも、地域の方の信頼を着実に積み重ねています。
一方で、組織運営やコミュニティ形成にはまだ課題があり、特に防災意識の共有や地域連携の向上は、今後さらに力を入れるべきテーマということでした。また、地域には若い方や女性など、日常では顔が見えにくい人も多く暮らしています。そうした人達を含めて、地域全体で情報を共有するために、岩内さんは地域情報紙「行川だより」を紙とWEBで発行。持続可能な里山コミュニティを目指したいと考えているそうです。
捨てられていた子猫を保護し、現在7匹の猫と暮らす岩内さん。「地域存続のため、考えることが山積みです」と話される一方、面倒なことにも「よし、やってやろうじゃん!」と前向きに関わる姿勢が魅力です。
長い間途絶えていた「なめかわ太刀踊り」も復活し、10月には花火大会が開催されるそうですが、今後の岩内さんの夢は、「自宅に私設図書館を開設すること」と「アマチュア無線4級の取得」だそうです。震災経験から生まれた自分の食を守るという思いが、今では地域とともに生きる力となっています。
(2025年2月22日)

プロフィール:岩内 史子(いわうち ふみこ)
3.11東日本大震災をきっかけに高知に避難移住。頼まれると断れず、地域と組織と人びとの隙間で活躍。役職の一部として、コープ自然派しこく顧問、行川学園PTA会長、環境の杜こうち理事、高知県有機農業研究会理事、労働者協同組合Quartet理事、原発をなくし自然エネルギーを推進する高知県民連絡会共同代表など。
