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第14回 こうちサステナ・カフェ

テーマ:正しく楽しい防災基礎知識 ~避難行動・避難所運営~

話題提供者:山崎 水紀夫さん

 今回のこうちサステナ・カフェは、「環境の杜こうち通常総会」終了後の「特別講演」として行いました。まず、名は体を表すというエピソードに始まり、ナイスリアクションはやる気が出るといった、ユーモアたっぷりな自己紹介からスタートしました。

■災害したときの対応
 災害時には「丁寧さ」と「スピード」の両立が重要であり、すべてを完璧に行おうとするのではなく、状況に応じて優先順位を判断することが必要です。特に大規模災害では、行政職員自身も被災し、疲弊することで外部からの支援を受け入れる「受援力」が低下することがあります。そのため、地域住民同士が支え合い、行政だけに頼らず地域全体で災害に対応する力を平時から育てておくことが重要です。

■誰もが持っているバイアスと避難行動
 「正常性バイアス」や「同調性バイアス」により、人は危険を過小評価したり、周囲の行動に合わせたりすることで、避難が遅れることがあります。
 また、災害時には高齢者や低所得者層など、社会的に弱い立場にある人ほど被害を受けやすいことが阪神・淡路大震災の例をみて分かります。東日本大震災では、障害のある方の犠牲率が健常者の約2倍でした。特に、高齢者は移動困難という理由のほかに、これぐらいなら大丈夫という過去の経験が避難行動を妨げる場合があります。

■災害から身を守る備えと判断
 豪雨や津波では、災害の特性や想定される浸水深、到達時間などを正しく理解し、状況によっては垂直避難や、持ち出し品を最小限にして迅速に逃げる判断が必要です。
さらに、地震に備えては、家具の固定や配置の見直し、寝室の安全確保、枕元への靴やライトの準備、避難経路の確保など、日常生活の中でできる備えをしておきましょう。どんなに大きい地震でも田んぼの真ん中では被災しません。家具や建物そのものが凶器となるのです。

 後半は、各グループに分かれて、非常食にもなる長期保管可能なお菓子の試食をしながら、避難移動途中と真冬の避難所運営を想定したクロスロード(決断体験)を行いました。

 「地域は人材の宝庫」「100人の避難者ではなく、100人の職業経験者」という言葉が特に印象に残りました。多くの避難所運営に携わってきた山崎さんならではの視点から、災害時には地域にいる一人ひとりの経験や力を生かすことが大切だと学びました。備蓄品など「モノ」だけでなく、地域で支え合う関係づくりや、いざという時の心構えなど「心」の備えも大切にしたいと思います。

(2026年6月6日)
プロフィール:山崎 水紀夫(やまさき みきお)
さんすい防災研究所代表、高知防災プロジェクト共同代表。1998年の高知豪雨で水害ボランティアセンター代表を務めるなど、長年にわたり防災・減災活動に取り組む。ぼうさい大賞、消防庁長官賞など、多くの受賞歴を持つ。

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