テーマ:出張よさこい概論 ~おらんくの池を渡ったYOSAKOI~
話題提供者:川竹 大輔さん
川竹さんは高知大学で共通教育科目の「よさこい概論」の講義を担当しており、国内に留まらず、年に数回は海外へのよさこい訪問活動を行っています。懐かしい映像を交えながら、よさこいを通して見えてくる地域や文化、海外にまで広まった背景などについてお話しいただきました。
■よさこい祭りの誕生
今や日本中にすっかり広がったよさこい祭りですが、徳島県の阿波踊りをモデルに、商店街に人を呼び込む企画として誕生したのは1950年代のことです。開催日の決定から楽曲と踊りの発表までの期間は、なんと4ヵ月足らず。
記念すべき第1回は1954年8月に開催され、当時の映像には「合成酒タダ飲み」の看板がありました。どうにかこの祭りを盛り上げようとした、高知県民らしいアピールの仕方です。
■若い世代が活躍するよさこい祭りの広がりと進化
大学でよさこいを踊るチームがどれだけあるのか。高知新聞社の調べによると、2019年時点で5校に1校の割合で全国に広がっていることが分かりました。
さらに、1990年代のYOSAKOIソーランでは、大学生が高知県や企業・メディアを巻き込み、現代的なステージダンスの要素を取り入れ、大きな飛躍を遂げました。YOSAKOIソーランは、今や北海道の初夏の一大イベントになり、まちづくりの成功例ともいえる賑わいを見せています。
■世界に広がるよさこい
海外での展開は、1970年代のニースカーニバルへの出場を皮切りに、1990年代までは欧米を中心に広がり、2000年代以降は東南アジアへと、その舞台を広げていきました。
また、担い手も変化しています。当初は高知の参加者が海外へ赴く形が中心でしたが、次第に全国から参加するようになり、現在では、日本の文化に興味を持つ現地の人々が参加し、運営にも関わるなど、よさこいを通じた交流が各地で生まれています。
■なぜ、ここまで広がったのか
よさこいが世界各地に広がった理由のひとつに、地域の経済活性化を目的として戦後に始まった祭りであり、宗教的な背景を持たないことがあります。
欧米では日本のポップカルチャーに親しむ女性を中心に、東南アジアでは日本語を学ぶ生徒などを中心に広がっています。また、隊列で踊るよさこいは、スポーツが苦手な人でも参加しやすいという特徴があります。
加えて、交通網の発達やインターネットの普及も広がりを後押ししました。今や阿波踊りを超える規模で世界に広がったよさこいは、それぞれの地域特性に合わせた参加型の祭りとして受け入れられているのです。
最後は、多民族・多文化社会の中でも互いにチームを認め合い進化したよさこいを、発祥の地である高知の価値向上に活かせられたら、という言葉で締めくくられました。
今回のサステナ・カフェでは、お祭りや文化の違いに視点を置くことで、地域全体のありかたが見えてくることを学びました。人と人をつなぐ文化として「よさこい祭り」が世界に広がったことを誇りに、嬉しく感じた時間でした。
TBS「マツコの知らない世界」出演時(2024年8月放映)/マレーシアのYOSAKOI FESTIVALにて(右から3人目)
(2026年10月3日)
■よさこい祭りの誕生
今や日本中にすっかり広がったよさこい祭りですが、徳島県の阿波踊りをモデルに、商店街に人を呼び込む企画として誕生したのは1950年代のことです。開催日の決定から楽曲と踊りの発表までの期間は、なんと4ヵ月足らず。
記念すべき第1回は1954年8月に開催され、当時の映像には「合成酒タダ飲み」の看板がありました。どうにかこの祭りを盛り上げようとした、高知県民らしいアピールの仕方です。
■若い世代が活躍するよさこい祭りの広がりと進化
大学でよさこいを踊るチームがどれだけあるのか。高知新聞社の調べによると、2019年時点で5校に1校の割合で全国に広がっていることが分かりました。
さらに、1990年代のYOSAKOIソーランでは、大学生が高知県や企業・メディアを巻き込み、現代的なステージダンスの要素を取り入れ、大きな飛躍を遂げました。YOSAKOIソーランは、今や北海道の初夏の一大イベントになり、まちづくりの成功例ともいえる賑わいを見せています。
■世界に広がるよさこい
海外での展開は、1970年代のニースカーニバルへの出場を皮切りに、1990年代までは欧米を中心に広がり、2000年代以降は東南アジアへと、その舞台を広げていきました。
また、担い手も変化しています。当初は高知の参加者が海外へ赴く形が中心でしたが、次第に全国から参加するようになり、現在では、日本の文化に興味を持つ現地の人々が参加し、運営にも関わるなど、よさこいを通じた交流が各地で生まれています。
■なぜ、ここまで広がったのか
よさこいが世界各地に広がった理由のひとつに、地域の経済活性化を目的として戦後に始まった祭りであり、宗教的な背景を持たないことがあります。
欧米では日本のポップカルチャーに親しむ女性を中心に、東南アジアでは日本語を学ぶ生徒などを中心に広がっています。また、隊列で踊るよさこいは、スポーツが苦手な人でも参加しやすいという特徴があります。
加えて、交通網の発達やインターネットの普及も広がりを後押ししました。今や阿波踊りを超える規模で世界に広がったよさこいは、それぞれの地域特性に合わせた参加型の祭りとして受け入れられているのです。
最後は、多民族・多文化社会の中でも互いにチームを認め合い進化したよさこいを、発祥の地である高知の価値向上に活かせられたら、という言葉で締めくくられました。
今回のサステナ・カフェでは、お祭りや文化の違いに視点を置くことで、地域全体のありかたが見えてくることを学びました。人と人をつなぐ文化として「よさこい祭り」が世界に広がったことを誇りに、嬉しく感じた時間でした。
TBS「マツコの知らない世界」出演時(2024年8月放映)/マレーシアのYOSAKOI FESTIVALにて(右から3人目)
(2026年10月3日)
プロフィール:川竹 大輔(かわたけ だいすけ)
1969年生まれ。東京大学卒業後、朝日新聞記者、三重県津市議会議員を経て、橋本大二郎高知県知事特別職秘書、安芸市助役、高知大学次世代地域創造センター専門員等を歴任。高知大学においては、地域連携・地方創生に携わる一方、文化人類学・民俗学の視点から地域文化の研究に取り組む。YOSAKOIソーラン祭りの創設に関わるほか、現在は地域貢献賞評価委員長を務めるなど、国内外に広がる「よさこい文化」について調査と発信を行っている。NPO法人環境の杜こうち理事。高知市在住。
1969年生まれ。東京大学卒業後、朝日新聞記者、三重県津市議会議員を経て、橋本大二郎高知県知事特別職秘書、安芸市助役、高知大学次世代地域創造センター専門員等を歴任。高知大学においては、地域連携・地方創生に携わる一方、文化人類学・民俗学の視点から地域文化の研究に取り組む。YOSAKOIソーラン祭りの創設に関わるほか、現在は地域貢献賞評価委員長を務めるなど、国内外に広がる「よさこい文化」について調査と発信を行っている。NPO法人環境の杜こうち理事。高知市在住。

